時をかける少女|筒井康隆
bunsosha-novels1940
文装舎
元々は舞台作品でしたが、小説に書きおろして大ヒット&シリーズ化もした連作短篇小説です。世界的にも大ヒット作となった、泣いて感動したいときにおすすめの本です。

川口俊和
サンマーク出版
2015年12月4日
結局過去や未来に行っても何一つ現実は変わらないのだからこの席に意味はない
「学生時代に戻って青春を取り戻せたら」「社会人一年目からやり直せば」このようなタラレバにとらわれて、過去に思いをはせたことがある人は少なくないでしょう。
では特別に過去に戻れるとします。しかし過去に戻ってどんな行動を起こそうと現実は何一つ変わらないとしたら、それでも過去に戻ってみたいと思いますか。
過去に戻れる喫茶店フニクリフニクラ。
舞台は過去に戻れる席があると噂の喫茶店。その席に座ると望んだとおりの時間に移動して過去にタイムスリップできますが、そこには面倒くさい、非常に面倒くさいルールがあります。
4回泣けると評判!と帯に書かれていたように、大袈裟ではなく感受性が豊かな人や涙腺が緩い人は泣いてしまうでしょうね。
過去や未来を行き来して、自分や誰かの気持ちを確かめるだけで、現実に導かれる結果がこうも変わるのかと、うまく構成されている物語でした。
現実に何かわだかまりのある人物が、過去や未来を行き来して、新たな気持ちに気づいたり、本心を伝えたりといった心温まるヒューマンドラマの連作短編集でした。