THE ILLUSTRATED BOOK
薫り高いコーヒーは心を落ち着かせるとともに、頭をシャキッとさせてくれて読書の傍らにあると嬉しいのも飲み物。かわいらしい絵本だけど情報量は充実。コーヒーの背景を知って美味しい飲み方、淹れ方をマスターしたい。ちなみに同シリーズに紅茶の絵本もある。
美味しいコーヒーってなんだろう、という疑問に答える。 本質的なことをついてる。 コーヒー選びで一番大事なことは鮮度。いろいろと種類や産地があるけども。 つぎに挽きたてであること。道具を選ぶ。 そして焙煎度。 豆の挽き具合でも味は変わるが、中引きを起点に探ると好みがわかる。 水は軟水であれば大丈夫。
道具選びも無理はしない。生活にあるスタイルで、コーヒーメーカーなりドリップなり。 甘み、酸味、コク、苦みの4つで味が構成されるが、抽出速度や温度で調整したりと要点を絞っている。
レシピはペーパードリップで、 180mlの水に対して、豆14gで、2杯目以降は1杯ごとに豆を10g追加。水の量は出来上がり量で計算している。 湯の注ぎ方、ドリッパーを外すタイミングなど、意外と細かい。
なにより大事なことはコーヒーは自由に楽しむこと。 ブラックが一番ではなく、ミルクを入れたり、アレンジしたり。 酸味や苦みが気になるならお湯を少し足すのがいいと、丸みがでて口当たりがやわらかくなるのは、大いに賛成の意見だ。
誰かが美味しいというコーヒーではなく、自分の中に美味しいと思えるコーヒーの基準を探っていくのが楽しみだという。 絶対に必要なものではない嗜好品だからこそ、豊かに楽しむため、ていねいに向き合ってみよう。

コーヒーの絵本|庄野 雄治
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